イベントレポート 「対人援助職のプロが考えるお母さんケア 〜ケアする人のケアを語ろう」(動画あり)
テキスト:Masako
2019年10月8日に『対人援助職のプロが考えるお母さんケア~ケアする人のケアを語ろう』というテーマでトークイベントが開催されました。
今回のイベントではオンラインでお母さんたちを応援する4人の女性に、ケアする側である自分のケアについて話してもらいました。参加者は「世界のママが集まるオンラインカフェ」主催の西川直子さん、「バイリンガル・日本語継承を目指す親の会」主催のロケたみこさん、「リスニングママ・プロジェクト」のリスナー苅部ミュア智美さん、「無料教育相談アラスク」主催のえむさんです。
対談では、育児や子どもをケアする立場の人(看護師、助産師、教師など)ほど自分の育児に躓きやすいといった話や、ケア職の人は他の方のケアを優先するあまり、自分へのケアが後手後手になってしまうイメージがあるといった話がでました。
そこから「母親という仕事」についての話となり、仕事だと報酬や感謝があるけれども、母親の仕事はやって当たり前の状況で見返りが無い事が多く、満たされなくて欲求不満なところがある。といった意見が出ました。

子育てをすることは次世代の子供達を育むというすごい仕事であり、海外で子育てしているだけで本当にすごいのに、そこに気づかず無価値感から脱せない人も多く、お母さん達の間には、自分が自分のケアをすることに罪悪感を持っている人も居るという参加者からの意見も出ました。
司会のまきさんがそれぞれに、自分のケアについて質問をすると、「自分が何をしたらご機嫌になれるかを知る。」「やりたいことをリストを書きだす」などどうしたら自分を喜ばせられるかを知る努力をしている参加者が多く、具体的な内容としては、「ヨガをする」「一人の時間をもつ」「チョコレートを常備」「木と話す」「友達とおしゃべり」「自分で自分を褒める」といったことが挙げられました。
また、出来ないと思う事をやってみたら、家事や育児は私の仕事という固定観念から自由になれたといった、経験談もありました。
まきさんからは、自己分析をして自分をケアするチャンネルを見つけること自体が自己ケア。これを楽しみの一つにして欲しい。といったお話もありました。
ケアしてもらう相手としては、ご主人や友人、コーチやカウンセラーなどプロに頼って自分をみつめる時間を定期的にとっているということでした。
最後に、それぞれからお母さんへのメッセージで会は締めくくられました。
えむ 話す=放す
ともみ まず自分を満たす
ロケ 自分に優しく甘く
直子 それで完璧!
トーク部分の動画を公開していますので、ぜひ海外で働く4名の登壇者の生の声をお聞きください。

司会より付記
後日直子さんから「完璧の璧の字が間違えてました!」という訂正があり(ちなみに私は全く気づきませんでした!)、よい機会なので登壇者の皆さんに一言付きの写真を送っていただきました。みんなとってもいいスマイルです! ありがとうございました!
また、智美さんから後日談として、飛行機では安全のしおりに、酸素マスクをつけるのは子供ではなくまず大人からとある。それと同じように、「酸素マスク(ケア)はまずケアする人から」。子どものケアをする前に、大人のケアが必要なんですよ、という一言もいただきました。
イベントの後日談と感想を直子さんがブログにしてくださいました!
とっても心温かいエールになっています。ぜひ一読ください。
助産師Naokoのゲンキよく育児! from London
イベントのご感想
先日のイベント、参加してよかったです。
いろんな自己ケアの方法を知れればな〜くらいで思ってましたが、
その方法は様々で、そもそも、ケアって何?とか、
自己ケアとは? ってことを考えることができたのが良かったです。
「今のままで完璧」(でしたっけ?文言すこし違ったらすみません)
って言う一言を登壇者のどなたかが最後に書いておっしゃっていたのですが、
それを聞いて、思わず涙、、、でした。
最近、小さい子供の育児の疲れとイライラ、生活の閉塞感でいっぱいでした。時々この波が来るのですが。。。
何かした方がいいとは思うけど、何もしたくない。。。でもつらい。。。
そんな感じでした。
で、数日前にたまたまネットで見つけて参加しましたが、
小さな一歩を踏み出せた感じがします。
これを機に、また浮上するぞー!という気になってきています。
そして、もしまた気分が落ちても、それを否定せず、観察して味うようにしていきたいな〜と思ってます。
こころのヘルプデスク、まだ利用したことはないのですが、
今度、利用させていただきたいと思っています。
これをボランティアでなさっている方がいるなんて、素晴らしいです。
そして、皆さん自分らしく生きる道を見つけていらっしゃる方ばかりで参考になりました。
ありがとうございました!
イベント後、じわりと来た感想があったので遅くなりましたが送らせて頂きます。
イベント直後は、自分に優しくしてあげようと思いコーヒータイムが多くなった気がします笑
その後、子ども達(中学生・小学生)と接するに当たり、
子ども達自身が自分でセルフケアを上手にできるようサポートしてあげれる母でありたいなぁと思いました。
子ども達にとって、両親が日本人でありながら海外に住んでいる状況。
その中で自分のアイデンティティと向きあう時間の多い中学生。
言語問題、友人問題、勉強問題、など彼らが背負っているプレッシャーを母も真っ向から受け止めているので
私自身も一喜一憂してしまう海外生活。親自身が経験していない海外での学校生活であるだけに状況把握も
困難を有する。ならば、彼ら自身が自分たちでセルフケアをうまくできるようサポートすると私自身も楽になれるのでは。
そんな感想がじわりじわりと感じました。
秋田様がおっしゃっていたと記憶しているのですが、「日本ではセルフケアを教える機会がない」という言葉に
私も大きく頷きました。セルフケアができること=自立。改めて、子育ての原点回帰した機会を頂きました。
感謝申し上げます。ありがとうございました。ぜひぜひまたお願いします!